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勇者30について語らないといけない気がしたので、語ります。

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【基本データ】
ハード:PSP
ジャンル:オムニバス
プレイ人数:一人用

公式サイト:http://www.mmv.co.jp/special/game/30/

元ネタ(30秒勇者):http://uue.holy.jp/

備考1:元ネタにあるとおり、本来のシステムはフリーゲームの30秒勇者。
これをPSP(コンシューマー化)するに辺り、様々な要素の追加・ブラッシュアップが行われたと考える。

備考2:勇者30(RPG)という名前だが、他にも
・王女30(STG)
・魔王30(RTS)
・騎士30(ACT)
など入っているオムニバスゲーム。

備考3:PSPをお持ちの方は体験版をどうぞ。

本エントリーでは、メインである勇者30を扱う。


【RPGを構成する要素】
(大雑把に)RPGを構成するのは以下の要素だと考える。

・レベル(経験値)
敵を倒してキャラクターを強くするのがRPGの目的だと考える。

・戦闘
「レベルのあがったキャラ」を披露する場所。
プレイヤーが最もゲームに期待する要素の1つ。

・エンカウント
ほとんどのゲームがマップを移動し、ランダムエンカウントorシンボルエンカウントを用いて敵と出会う。

・装備
レベルによりステータスの最低値が上がり、装備により更にステータスがプラスされる。

装備の目的はステータスの上昇以外に、
戦闘に及ぼす変化(DQでいうブーメラン=全体攻撃)も含まれている。

・ストーリー
だいたいのゲームが、ゲーム内にストーリーを含んでいる。
そして、そのストーリーを進めるためにレベルをあげて敵を倒す。

これらを前提として、話をすすめる。


【このゲームの流れ】
ステージ選択画面 ←→ 装備品の装備(手に入れた武器を装備できる)

ステージ開始、プロローグ会話の後に30秒カウント

30秒以内に、移動する、敵を倒す、レベルを上げる、装備品を買う

時間がやばそうなら、女神様に金を貢ぐ

カウントが30に戻る、移行女神様に貢ぐ金がどんどん高くなる

そうこうして、城に住む魔王を倒せばクリア

ステージ選択画面へ

この中に、上記のRPGの要素が全て詰まっている。


【ステージ毎にレベルリセット】
このゲームにはいくつもの、従来のRPGにない試みが見られる。
中でも、このレベルリセットはある意味革新的だと思う。

従来のRPGは、目的の達成(例えば魔王を倒す)のために、レベルを上げ続ける。
これはSRPGでも例に漏れず、そのステージで手に入れた経験値は次に持ち越される。

だが、勇者30はレベルを上げても、そのステージの終わりに消え、次のステージではレベル1から始まる。
この、従来のRPGの概念を壊した理由として、以下の理由が考えられる。

・レベルアップというカタルシスが何度も味わえる。
レベルリセットは継続的にレベルを上げ続けられる、言わばプチプチを潰し続けるプチプチくんに似たカタルシスが得られるのではないかと考える。
レベルを上げるというカタルシスを継続的に得られるように考えた結果ではないかと。

・バランス調整、デバッグの簡略化
1ステージでのみ、そのレベルが適用されるので、頭から尻尾まで通して綿密にステータス調整する必要がない。
そのステージでのみ使えるステータスなので、統合性を取る必要がなく、そのステージのステータスだけを考えればいい。
恐らく、ステージ制なので、レベルがリセットされなければレベルを上げる効率的な場所での作業ゲーが繰り広げられていた。


余談だが、このゲームはステージ制なので前にやったステージを再びプレイする事ができる。
だが、先のステージで取った武器を持って、例えば3面に戻ることは出来ない。
この3面で装備できる武器は1~2面で取った武器のみで、3面で取った武器は3面で手に入れるべきものなので、装備することができない。
何度も言うが、レベルがリセットされるので、前のステージに戻ってもあまり意味がない。
こういった細かい部分が、バランス調整を容易にしている。


【戦闘の簡略化】
このゲームはランダムエンカウントで、マップを歩いていると敵が出現し、戦闘画面に切り替わる。
だが、そこにコマンド入力画面はなく、出来る行動は「突撃」と「撤退」の2種類のみ。

勇者(自キャラ)がモンスター(敵キャラ)にぶつかり、攻撃と防御の値でHPを削りあう。
このシステムから感じることは、「今のRPGの戦闘ってこれでいいよね」という新しい試み。
実際、やっていてわざわざコマンドを選ぶ必要もなく、画面の移行もスムーズでストレスがなかった。

近年のゲームは「レベル上げが作業」なのではなく、「戦闘が作業」ではないかと。
ボス戦以外の、言わばレベルを上げるため以外の戦闘が多いからこそ、一番面白いボス戦に入る前に飽きて投げてしまう。
そのボス戦が終わると、またもやレベル上げという作業。そこが、RPGがつまらないと言われている所以のではないかと。

また、戦闘一回に費やす時間も関係していると考える。
エンカウント→ロード→戦闘開始→コマンド→戦闘エフェクト×(人数分+敵の数)→コマンドに戻る
これらの時間が、非常に煩わしいのではないかと思う。現に自分もそういう理由で止めたことがある。

そういう意味ではレベルリセットによるレベルアップのカタルシス相まって、この高速で行われる戦闘は非常に見ていて爽快感のあるゲームとなっている。


【RPGをステージ制にしたことで得られるメリット】
ステージ制にすることで、いくつかのメリットが得られる。

・ストーリーの区切りが明確
このゲームは、俗に言う1話完結方式を取っている。
プロローグで今回の目標が示唆され、エンカウントして敵を倒してレベルを上げてお金を貯めて武器を勝って魔王を倒してステージクリア。
1話でストーリー自体が終わっているのに、それらを内包する大きなストーリーも同時に進行しているという、近年のアニメ・特撮に近い傾向となっている。

・RPGなのにまた同じシーンをプレイ出来る、ストーリー的にも戻れる
ノベルゲームに大量のセーブポイントを用意したり、DVDのチャプターを戻す感覚で、見たいシーンだったり再びやりたい場面に戻る事ができる。
CGムービーはムービーモードがあるゲームの場合見ることができるが、そのシーンの前後を見たいと言った場合は難しい。
一見ありそうで、自分は今までに見たことがないシステム。

・上記のレベルリセット概念の視覚化
唐突にレベルがリセットされるのではなく、ストーリーという区切りでリセットされる。
そのため、概念的に1ステージ終了→レベルがリセットされて次のステージと、ルール的にもわかりやすい。


【ゲームのクリアについて】
以前Twitter上で話題に上がったゲームのクリアについても、触れておく。
個人的に、ゲームは「how to enjoy & how to win」以外にも、「小クリア&大クリア」という2つの要素に分かれると考える。

このゲーム自体はステージ内で「魔王を倒す」という目的達成でクリアとなる。
これを目的のクリア=小クリアとし、この小クリアを重ねることで、最終的に概念的なクリア(制作側が用意した全ての要素をクリアすること)=大クリアに繋がるという考え。

このゲームにはちゃんと大クリアも用意されており、倒したモンスター図鑑や、魔王図鑑、ステージ毎に条件を満たすと実績解除など、そういうコレクション的な要素もちゃんと含まれている。


【結論というか、求められているであろうRPG図】
正直、「新しい形を求められている」という部分しかわからない。
だが、これらを踏まえることで、プレイヤーの求める形に徐々に近づけていくことで、新しい形に進化すると考える。

ストーリー1つ取っても、プレイヤーが望む形態というのがどんどん変化してきている。
それは内容ではなく、形態だったり表現方法だったりと、表面上ではない部分だと思う。

こんな言い方をすると制作者の人には失礼だと思うが、どんなに新しいシステムを追加しようとも、戦闘システムを考えようとも、もっと根底を変えないといけない。

FF13はそういう意味での「飽き」だったのではないかと思う。
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